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公務員の面接ではどんなことが聞かれるんだろう…
面接は苦手だから、どのように答えればいいのか自信ないな…
このような疑問や不安をお持ちの方も多いでしょう。
公務員の選考フローには必ず面接があります。最近は人物重視の採用が行われているので、面接対策をしっかりと行わないと合格するのは難しいでしょう。
公務員試験の面接に臨む際には、具体的にどのようなことが効かれるのか、どのような対策をすればいいのか気になりますよね。
こちらの記事では、
- 現役国家公務員で
- 数年前に地方公務員と国家公務員の面接を受けて
- 実際に人事で面接官として公務員の選考に携わったことがある
私が、公務員の面接について解説していきます。最後まで読めば、公務員の面接を聞かれることを把握して、突破するためのコツを掴めます。
公務員の面接について知りたい方に役立つ内容となっているので、ぜひ最後までご覧ください。
ちなみに、公務員の面接で落ちたとしても、落ち込む必要はありません。
公務員の面接試験の実態
実際に、私も面接官として採用活動に携わったことがありますが、
質問することがあらかじめ決めている
のが実情です。
プラスして、面接での受け答えの中で聞きたいことがあれば深堀りする、という具合で面接は進みます。
つまり、こちらの記事で紹介する質問例を把握し、対策を取っておけば面接を突破できる可能性は高まるのではないかと思います!
ちなみに、民間企業の面接では人事一筋のプロが面接を行うことがありますが、公務員試験の面接官は人事のプロではありません。
公務員は2~3年スパンで部署の異動が行われるので、人を見る目が肥えている面接官が面接を行っているわけではないのです。
そのため、
不適格な人を弾いて無難に働いてくれそうな人を採用する
という方向性で採用選考は進んでいきます。
公務員試験の面接で見ていること
公務員試験の面接で見ることは、大方決まっています。
特に、
- コミュニケーション能力
- 論理矛盾していないか
- エントリーシートと面接での回答の整合性
に関しては、ほぼ必ずチェックされていると考えてください。
コミュニケーション能力
面接の中で、
- 聞いた質問を理解できているか
- 質問に対して的確に回答できているか
- 自分の言葉で自己表現できているか
などのコミュニケーション能力を見ています。
緊張するとよくありがちですが、
聞いていることとは違うことを回答してしまう
などをしないように気を付けましょう。
例えば、
あなたの強みは何ですか?
という質問に対して、
自分は長年〇〇をやってきて、その過程の中で多くの仲間に恵まれまして、様々なことを経験した中で公務員を目指すに至りました!
などと答えてしまうと、コミュニケーション能力に疑問がありますよね。
質問内容と回答がズレているためです。
緊張すると、「話さないと」という焦りから、ついつい変なことを話しがちです。気を付けましょう!
論理矛盾していないか
面接の中で、論理矛盾が起きていないかは厳しくチェックされます。
話していることの整合性が取れなくなってしまうと、面接官は
何かしら嘘ついてるな
と感じ取るため、基本的に不合格になります。
論理矛盾を起こさないためのコツは、「嘘をつかない」ことです。
いやいや、でも受験生なんてみんな嘘つくもんでしょ
と思うかもしれませんが、論理矛盾が起きているかどうかはすぐにわかります。
実際に、面接が終わった後
今日面接に来た〇〇さん、多分嘘ついてるからボツ(不採用)で
みたいな会話は、部署内で平然と行われているので注意しましょう。
エントリーシートと面接での回答の整合性
公務員試験の面接では、面接前にエントリーシートを提出するケースが多いです。
エントリーシートには、これまでの学歴や職歴、保有資格などを書きます。面接ではエントリーシートに書かれている内容をもとに面接が進められます。
論理矛盾の話と通じるものがありますが、エントリーシートに書いてある内容と面接での受け答えの内容が異なっていると不合格になります。
また、
字が汚いとやっぱり不合格になりやすい?
という疑問を持つ方は多いですが、字が汚いかどうかは合否に関係ありません。
※「字が汚い」と「雑」は別です。字が汚くても、丁寧に書いてあれば全く問題ありません。逆に、雑に書いてあると悪印象です。
公務員の面接で聞かれたこと(頻度:高)
続いて、実際に私が公務員試験の面接で聞かれたことや、実際に面接官として聞いたことを紹介していきます。
多くの省庁、自治体でも同じような質問がされると思うので、ぜひ参考にしてみてください。
公務員を目指した理由
鉄板ネタです。
なぜ公務員を目指したのですか?
という質問は、ほぼ必ず聞かれると思ってください。
- 住民の快適な暮らしに貢献したい
- 愛着のある故郷に貢献したい
- 利益を追求せずに地域貢献したい
など、ありきたりな回答をすると
本気度薄そう
と捉えられるため、公務員ならではの仕事や自分の強みを活かして公務員としてやりたいことを具体的に伝えましょう。
- 自分の強みは何か
- 民間企業ではなく公務員でしかできない仕事は何か
を深掘りして考えると、オリジナルの志望動機ができますよ!
※公務員の仕事は常に「予算」という制約が付きまといます。「予算の範囲内で効率のいい行政サービスを提供する」的なニュアンスで伝えると◎です。
ほかの受験生と差別化することが大切
省庁・自治体を志望した理由
なぜ〇〇省(〇〇市)を志望したのですか?
という、省庁や自治体に対する志望理由も、ほぼ必ず聞かれます。
公務員の志望理由と同様に、ありきたりな理由では不採用になってしまうため、慎重に回答は準備する必要があります。
- 省庁や自治体が行っていること
- 自分が専門的に学んだこと
- 自分が得意としている分野
を徹底的にリサーチして、説得力のある志望動機を作るしかありません。
例えば、
- 大学で農作物に関する研究をしていた→農林水産省
- 大学で建物の耐震について研究していた→国土交通省
- 高齢者福祉施設で勤務経験があり高齢者福祉の充実に携わりたい→高齢者福祉に力を入れている自治体
のように、自身の強みと省庁・自治体のコンセプトを合致させましょう。
面倒でも、自治体や省庁のホームページからしっかり情報収集することは欠かせません
長所・短所
あなたの長所・短所を教えてください
という質問も鉄板ですね。
長所・短所に関しては、正直内容はどうでもいいです。
この質問の肝になるのは「自分を客観的に分析できているか」なので、長所が何であろうが、短所が何であろうが気にしなくても問題ありません。
「短所は長所の裏返し」という言葉がありますが、長所と短所で話をつなげると、説得力が生まれるのでおすすめです。
私は、「公務員にふさわしい長所」を考えてましたが、結局は完全に無駄な時間でしたね。
併願状況
他の省庁や自治体の採用試験を受けていますか?
と、併願状況を聞かれることも多いです。
併願状況に関しては、正直にすべて話してかまいません。
基本的に公務員試験は併願する人が多く、採用側も受験生の事情を知っているためです。
しかし、
複数の自治体を併願受験しております!〇〇市(面接を受けている自治体)は第三希望です!!
と正直すぎるのは問題です。
ウチは滑り止めかい!
と思われると、やっぱり悪印象だからです。当然ですよね。
あくまでも面接を受けている自治体が第一志望であることを伝え、自治体の政策や自分の強みをリンクさせて志望動機を伝えましょう。
周囲からの評判
家族や友人から、あなたはどのような人だと言われますか?
という質問も実際にされました。
この質問、難しいですよね。実際に家族や友人から
お前って、〇〇だよね
と言われる機会があまりないからです。
とはいえ、黙秘するわけにもいかないため、基本的には自己PRで話す内容で回答しましょう。
実際に
お前って、〇〇だよね
と言われたことがなくても、「言われたことがある体」にして、裏付けるようなエピソードを交えつつ自己PRすればOKです。
学生時代に頑張ったこと・力を入れたこと
学生時代に頑張ったことは何ですか?
という質問も、よく聞かれました。(私も面接官として聞いたことがあります)
この質問は、自分の長所と仕事への熱意をまとめてアピールできる「ボーナス的」な質問です。
部活でテニスを頑張りました!
と、一言で終わらせないようにしましょう。
- 〇〇に力を入れ
- どのような経験をして
- 困難に直面することもありましたが
- そこから〇〇などの学びを得て
- 学んだことを公務の〇〇のような場面で活かしたい
のような流れで話すと◎です。
過去の失敗談
過去に部活や勉強などで失敗した経験はありますか?
過去の失敗経験から、何を学んでどのように活かしているのかを知るための質問です。
当然、失敗した内容だけ伝えるだけでは不十分です。
- 失敗の原因の突き止め方
- 改善策の立案・実行
- どのような結果になったか
- 今後の公務員の仕事でどのように活かせるか
という流れで話せば、失敗を把握する分析力や問題解決能力をアピールできます。
失敗から立ち直った経験があれば、しっかりとアピールすれば好印象ですよ!
公務員の面接で聞かれたこと(頻度:中)
「鉄板ネタではないけど、そこそこ聞かれる可能性が高い」質問もあります。
実際に、私が質問された内容や質問したことがある内容で、一応対策をしておくべき質問を紹介していきます。
希望が通らなかったとき
希望通りの配属にならなかったら、どうしますか?
自己PRの過程で「〇〇の分野で貢献したい」と話した後に、カウンターパンチとして飛んでくる可能性があります。
あくまでも希望は〇〇の分野ですが、配属された部署で新たに知識を習得できるよう努めます
と回答すればOKです。
上司との対立
仕事で上司と意見が対立したとき、どうしますか?
公務員としての適性や協調性を測るための質問です。
基本的には「上司の意見に従う」スタンスを示しつつ、必要に応じて意見交換などを行って相互理解を深めたい、という流れに持っていくと良いでしょう。
実際に、私がこの質問をされたときに「面倒なので上司に従います」と回答したら、不合格になりました(*ノωノ)
最近の時事
興味のあるニュースはありますか?
公務員は社会情勢の影響を受けやすい仕事なので、時事に関して興味・関心があるかどうかは重要なポイントです。
興味のあるニュースはなんでも構わないですが、政治や経済などからネタを探すのが無難です。
芸能人のゴシップや宗教ネタなどはNG
関心を持ったニュースについて、自分の考えも付け加えて回答しましょう。
大学で勉強したこと
大学では何を勉強していましたか?
大学生の場合、勉強していたことに関する質問が飛んでくる可能性があります。
学んだ内容は重要ではなく、
- なぜ当該分野を学んだのか
- 何を学んで、どのような知識や気付きを得られたのか
- 勉強の過程で工夫したことは何か
- 勉強した内容をどのように今後生かしていきたいか
を伝えることが大切です。
ちなみに、私は面接官としてこの質問をしたことがあります。「専門的な内容をわかりやすく説明できる力があるか」をチェックしていました。
ストレス解消方法
仕事でストレスが溜まったときは、どうしますか?
公務員の仕事にはストレスが伴うため、適度に発散しないと心身が消耗して休職につながってしまいます。
面接官は、ストレス解消方法の質問を通じて趣味やストレス耐性の有無をチェックしています。
- 休日に趣味を楽しむ
- 友人と話す
- スポーツをする
など、自分の趣味を交えながらストレス解消する旨を伝えれば問題ありません。
公務員の面接に臨む人へ
最後に、公務員の面接へ臨む方へ、意識しておくといいポイントを紹介していきます。
実際に公務員の面接試験を突破し、面接官を務めた経験から感じ取ったことをまとめました。
面接官を神格化しない
特に学生の方に言えることですが、「面接官は偉い人」と考える必要はありません。
- 現役公務員はすごい
- 面接官はすべてお見通し
- 中央に座っているベテラン公務員は偉い人に違いない!
など感じることもあるでしょう。
実際、私も受験するときはそうでした(*ノωノ)
しかし、公務員の面接官は人事のプロではないし、公務員が偉いということも全くありません。
面接官を神格化すると、より緊張してしまうので
その辺のおっさん(おばさん)でしょ
程度に捉えるのが良いかと思います。
※ちなみに、面接係が急用で休んだとき、「たまたま手が空いていたから」という理由で面接会場に送り込まれた他部署の人間もいます。つまり、面接官は本当に「その辺のおっさん」なのです。
雑談をするテンションで臨む
面接は、結局のところコミュニケーションの場です。
面接する側としても、就活生が緊張していることは織り込み済みなので、大して緊張していない就活生が来ると
おや?珍しい
と感じるものです。つまり、いい意味で印象に残りやすいです。
円滑にコミュニケーションが取れれば好印象を与えられるため、面接には「雑談をするテンション」で臨みましょう。
もちろん、礼儀やマナーは守る必要がありますが、
- 聞かれた質問にきちんと回答する
- 自分の強みやアピールポイントはしっかり伝える
- 自分の感じていることや価値観をわかりやすく話す
というポイントを意識しながら、会話を楽しむと良いでしょう。
採用の決め手となるのは「一生に働きたいか」と思われるかどうかです。コミュニケーションが弾めば「一緒に働きたい」と思ってもらえる可能性は高まりますよ!
まずは結論から伝える
読みやすい文章を書く方法に「PREP法」があります。
- P:Point(結論)
- R:Reason(理由)
- E:Example(例示)
- P:Point(結論)
論文を書くときに意識するといい方法ですが、面接での回答でも同じことが言えます。
「結論→理由→具体例→結論」の順番で説明すると、聞き手も理解しやすいです。
具体的には、「私は〇〇と考えています。なぜなら、~」のように、結論から述べて理由や根拠を例示することで、説得力が高まります。
面接では、必ず「結論ファースト」を意識しましょう!
まとめ:公務員の面接に突破するコツは簡単につかめる
公務員の採用面接で聞かれる内容は、ある程度パターンが決まっています。
聞かれる可能性が高い質問に関してはしっかりと準備しておき、何度か模擬練習をすると良いでしょう。
また、面接はコミュニケーションの場なので、過度に緊張せずに雑談するような心のゆとりを持つことも大切です。
面接で円滑なコミュニケーションが取れれば好印象を与えることにもつながり、採用されやすくなります。
採用面接は緊張し、どのような対策をするべきか悩んでしまいますが、公務員を目指している方のお役に立てば幸いです。
ちなみに「どうしても面接が苦手だ!」という方は、アガルートとか通信講座や予備校の面接講座を利用するのもおすすめです。面接は苦手な人が多い分、しっかりと練習すれば周囲と差をつけることができますよ!
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